児童文学を原作とし、1989年に映画化されて以来、根強いファンを作り続け現代の子供たちからも愛されている「魔女の宅急便」。
黒の服とほうきで「これぞ魔女」という格好をしていますが、魔女の暗いイメージを払拭するような明るい性格、行動力のある主人公のキキが人との出会いから成長していく笑いあり、感動あり、愛ありのストーリーとなっています。
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今回はそんな魔女の宅急便の、作中にでてきた疑問を解決するような都市伝説を皆様にお伝えします。
魔女の宅急便ファンの方は是非、最後までお付き合い下さい。
一人前になる為の「魔女のルール」
このアニメはキキが親友であるジジと実家を出発する日からスタートしますが、そもそもなぜキキは実家を出発したのでしょうか。
それは魔女のしきたり、要するに「魔女のルール」によるものなのです。
魔女のルールというのは一人前になる為のルールであり、それを実行するまでは一人前とは認められなく、魔女の女の子は13歳になった最初の満月の夜に家を出なくてはいけません。
キキが実家を出たのは家出とか喧嘩ではなく魔女のルールによるものだったわけですね。
ではどうしたら具体的に合格なのかというと、シンプルに「1年間一人で生活できるか」という部分で判断されるようです。
なので、キキは魔女の宅急便を始め、お金を稼ぐ努力をするわけですね。
お金を稼ぎ大変さを知り、今まで生活していた場所から離れて一人で生活をし、様々なことを勉強することがこのルールの狙いです。
実際にこの生活でキキは一人で生きることの大変さ、人間関係の難しさ、恋愛の甘酸っぱさを経験し、大きく成長を遂げます。
魔女のルールは、普通の人間が大人になる為に必要な過程を表しているわけですね。
ジジの声に隠された秘密
魔女の宅急便を語る上で黒猫のジジの存在は無視できないでしょう。
常にキキと行動を共にし、陰ながらキキを支えてくれていて、飼い主とペットという関係を飛び越えていたと感じました。
しかし、実はもっと深い話があり単に「親友」というものではなかったようなのです。
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ジジの存在はキキの身近にして、心の支えになるというものですが、それはキキ自らが自然に出している魔力によるものだったのです。
キキが困ったときに声をかけてくれるジジの声は、キキが心の中でかけてもらいたい言葉を自然に魔法の力でジジに話してもらうというもので、黒猫のジジが出している言葉ではないのです。
その魔法がジジから解ける条件は「家族以外に大切な人が出来た時」という素敵なものでした。
キキはトンボに恋心を抱き、初めての感情に心が非常に不安定になりました。
それと同タイミングで、ほうきで飛べなくなり、ジジが話せなくなりました。
しかし、この二つは同じ原因で起きたものではなく、飛べなくなったのは「キキが自信を失ったため」、ジジが話せなくなったのは「キキがトンボに恋心を抱き始め成長したから」だったのです。
なので、トンボの危機にはしっかりほうきで飛ぶことができるようになりますが、ジジは相変わらず話せないままだったわけですね。
愛らしいジジの声が聴けなくなったのは残念ですし、ジジの言葉がキキの思いだったことには驚きですが、素直にキキの成長を喜びたいですね。
魔女の宅急便の街は平和の象徴?!争いのない世界を求めて
魔女の宅急便を観ていると感じることは、他の作品にと比べて「争い」、「戦い」、「戦争」がありません。
これは当然、宮崎駿監督の狙いなのですが、その意味はシンプルに「平和の象徴」だったようです。
なので、この魔女の宅急便にはちょっとした喧嘩はありますが、それも人間の成長に必要なものであり、不必要なものではありませんでしたね。
平和の象徴であるために、宮崎駿監督は魔女の宅急便に登場する街にもこだわりをもちました。
「2度の世界戦争を経験していないヨーロッパ」をイメージして作成された街にはモデルがあり、スウェーデンの「ストックホルム」とゴットランド島「ヴィスビュー」の街並みを参考にしているようですね。
宮崎駿監督がこだわったか景観からだからこそ、観ている私たちに「自然なやさしさ」を感じることができたのではないでしょうか。
細かい部分にまでこだわられた作品の真実も知ったところで、もう一度魔女の宅急便を観直し、新たな発見を是非、感じてください。
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